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走りが良くなる!ランニング前のストレッチ『JMC体操の秘密2』

JMC体操(ウォームアップストレッチ編)

 

JMC体操とは、

Japanマラソンクラブの全国共通のウォームアップストレッチです。各スクールのクラスはもちろん、イベントでも必ず実施しています。

 

第2回~ストレッチについて知ろう~

 

さて、ストレッチについて少し解説します。

 

ストレッチには大きく分けて

  • 静的なストレッチ(スタティック・ストレッチ)と

  • 動的なストレッチ(ダイナミック・ストレッチ/アクティブ・ストレッチ、バリスティックストレッチ)

があります。

静的なストレッチは、筋肉をじわ~っと伸ばしてその状態をキープするものです。

いわゆるストレッチのイメージはこちらではないでしょうか。

まさに筋肉を伸ばす=ストレッチするという方法です。

柔軟性を高めたり血流を高めたり。健康づくりの運動やフィットネスなどでは、まず最初に覚えて実践して欲しいものですし、

自分の身体の調整にも必要なものです。

正しく覚えれば『自己整体』が可能となるのが静的ストレッチです。

一方、動的なストレッチは、名前の通り“動きを伴うストレッチ”です。

関節をぐるぐる動かしたり、曲げ伸ばしをしたりしながら、その動きに関わる筋を伸び縮みさせ、動かしていくものです。

動的ストレッチの中でも、関節をゆっくり動かすものから、アクティブに反動をつけて、弾みをつけて行うようなものとにさらに分かれていきます。

代表的なものが『ラジオ体操』や『NHKのテレビ体操』です。

テレビ体操はかなり反動つけて、弾んでやっていますよね。あれもダイナミックストレッチ。

(テレビ体操を視聴してそうなご年配の方があのようににできるかといったら結構無理があるように思うのですが!(^^;)

 

ところで、スポーツの前に“静的ストレッチ”を行うと筋肉の出力が下がってしまうことから、

ストレッチなんかやらない方がいい、ストレッチなんてムダ!みたいな風潮が一時ありました。

(静的ストレッチを長い秒数行い過ぎると、筋肉の出力が低下することが分かっています。)

こうした情報が雑誌などに出ると

すぐに「ストレッチはやらない、そんな時間より少しでも走った方がいい」といった方が出てきます。

また、その方が、ストレッチなんかしなくても速く走れる!  とか言ってしまうと、必ず一般の方に影響があるわけです。

 

確かに瞬発的な運動や重たいバーベルやダンベルをこれから挙げる人にはそれはあてはまるでしょう。

しかしたいていのスポーツは、短関節の動作(特定の筋だけを動かす)だけで、そのスポーツ動作が出来ているわけではないので、

それを鵜呑みにし、もともと身体が硬い人がストレッチをまったくやらなければ、逆に動きが硬いままで故障のリスクがあります。

そして、関節の稼働制限が取れないまま、実際のスポーツの動きに入ってしまうことになるわけです。

まして、十分な基礎トレーニングを積んだアスリートレベルの身体ならともかく

一般の方は仕事の余暇時間の趣味のスポーツ活動のはずです。

 

もちろん趣味のスポーツですから、個人の感覚、個人の経験から選択していって構わないと思いますが

実際のところ、こんなに一般の市民スポーツで障害が多いのもランニング世界の残念な特徴なわけですから、

私たちはトレーニングコーチ、運動指導者としては、静的ストレッチもやらないなんていう考えにはいきつかないのです。

 

ストレッチについて、こうした実際を知らずに、ストレッチは悪だ!みたいなことをいう方は、

すでに体力があり、それなりに満足な活動が出来ているか

ストレッチが面倒くさい(^^;か、自身が身体が硬くてそもそも苦手なのかもしれません。

(故障しようが、身体が硬かろうが、趣味なので、速ければいいという基準ならそれでいいと思いますが、JMCではそれをよしとしていないだけです。)

JMCは、マラソンクラブという名称ですが、ランニングのスクール、教室であり、

ランニング同好会やサークルではありません。安全に効果的に楽しくランニングを学び上達し、成長していくスポーツスクールのクラブです。

であるからこそ、正しい知識や正しい方法、自分で覚えて習慣化し実践できる方法、トレーニングを指導しています。

最近の研究データでは、ストレッチをやろうがやりまいが、その後のパフォーマンスは変わらなかったというものもあります。

じゃあやっぱり『ならやらなくていいじゃないか!』となるかというと、そうではありません。

ストレッチはパフォーマンスの向上以外の部分で絶対に必要なウォームアップなのです。

まして、現実的にほとんどの一流アスリートもストレッチをしない人なんていないわけです。

 

もちろん、静的ストレッチは、あまり走る前に入念にやり過ぎてはもちろんいけません。

全身の筋肉が緩み過ぎ、副交感神経が優位になって、まさにこれから動こうという筋が弛緩し筋出力が低下することがわかっているわけですから、

静的ストレッチは行うけれど、だいたい10秒~20秒程度。動きながらやる静的ストレッチならなおいいでしょう。(実際レッスンでは、取り入れています。)

 

また、静的ストレッチを覚えることは、身体の筋肉や関節を理解することにつながりますし、

何より、一般的なストレッチをやる理由のイメージは、怪我の予防だと思います。

ランニングで故障しないためにも、ストレッチが大事なのは当たり前のことです。

 

パフォーマンスばかりに目を向けてて、実際は硬い動きで、フォームが悪ければリスクがあるわけです。

(ストレッチを自分でやらない方は、よく整体やマッサージ、ストレッチ店などにいくようです(^^;

これもプロに任せるという考えなら、ありと言えばありですが!!)

 

仮に静的ストレッチはNGだとして、動的ストレッチばかりをやろうしたとします。

もし全く運動習慣がない方に、いきなり動的ストレッチばかりやったら、それだけで筋肉痛になったり、けがをしてしまうかもしれないのです。

そして何より動的ストレッチが正しくできない(筋肉や関節の動きをまだ感じられない、反動が付けられない)と、

効果がないばかりか、すぐに疲れてしまうのです。。。

(実際に、JMCの教室にはじめて体験で来られた方は、JMC体操がかなり大変な運動になってる方もいらっしゃいます)

 

ストレッチもその目的と意味をしっかり理解して行うことで

十分なウォーミングアップとなり、怪我の予防につながります。

そして、これから走るための動きの予備運動として

効率的なフォームの習得・実践ににつながっていくのです。

 

  • 静的ストレッチも大事。
  • 動的ストレッチを中心に行う。

これがウォームアップのストレッチ。

 

JMC体操は、静的ストレッチと動的ストレッチをうまくMIXして取り入れて、

まったくの運動初心者の方でも無理なく導入できるように構成してあります。

 

JMC体操の流れをシートにしました!(モデルは三田村コーチ)

ぜひ、どうぞ!

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次回は、さらにJMC体操が、どうランニングドリルにつながっていくかを解説します。

どうぞお楽しみに

 

(宮川)

2019年5月13日 更新