走りが良くなる!ランニング前のストレッチ『JMC体操の秘密 3』
JMC体操(ウォームアップストレッチ編)について解説しています。
JMC体操とは、
Japanマラソンクラブの全国共通のウォームアップストレッチです。
各スクールのクラスはもちろん、イベントでも必ず実施しています。
今回から数回にわたってJMC体操の秘密?(大げさ(^^;)裏側を公開していきます。
第3回~
我々コーチ陣も、はウォームアップ(JMC体操)ストレッチの段階から、参加者をよく観察しています。
身体が硬そうであれば、また、動きが悪ければ、こういう走り方になるだろうな、こういうフォームで走るんだろうなと見立てを立てています。
柔軟性の改善がされていかなければ、姿勢の悪さやフォームの癖がまた出てしまうだろうなと、推察します。
特にまだ、始めたばかりの方や、運動初心者の方の場合、
ストレッチが真似できない、思った通りに身体を操れないといったことならば、
まずそこから改善し、運動感覚を養わねばならないからです。
ランニングフォーム以前に、『自分の身体を上手に操る感覚』『スポーツをする身体になる段階』の問題といえます。
従って、JMC体操をしっかり繰り返すことは、ただのストレッチ、準備体操だけじゃない要素も鍛えているわけです。
さて、一見筋肉がたくさんついていて、身体の大きいアメフトの選手や、相撲の力士、ボディビルダーなどは、
それほどに身体が柔らかそうに見えないかと思いますが、実は柔軟性が高いです。
自分の体重がある、相手が重い、大きいということはそれだけでも怪我をする可能性が高いスポーツをしているのであって
だからこそ、筋力が強いこともそうですが、柔軟性も高くなければケガのリスクが高まってしまうのです。
(お相撲さんの股割など見たことあるかと思います。あの巨体でも、あの柔軟性なわけです。)
筋肉は“表側が伸びたら裏側が縮む”という裏表の関係で関節を動かします(相反性神経支配といいます。)
筋肉は骨と骨を近づけたり、遠ざけたりするということで動きが発生します。筋肉が動かなければ関節は動きません。
筋力があって柔軟性が高いというのは、関節可動域いっぱいを使ってしっかりトレーニングをしている証拠です。
私たちが行っているランニング(マラソン)のような持久系の運動は、筋肉の収縮を一定のシンプルな動きで、長い時間繰り返します。
(限界が来ると攣ったりしますね><)
選手のように大きなストライドで、跳ねるように誰もが走れるわけではなく
ジョギングのような関節角度がそれほど大きな動作ではない場合、同じ距離を走る場合に筋肉の収縮回数も多くなるわけです。
(歩数も多くなり、関節への負担も大きく炎症などがおきやすくなります=ランニング障害)
ジョギングやLSDのようにゆっくり走った最後に、流し(ウインドスプリント=JMCではダイナミックラン!と呼んでます)をやるのも
フォームがこじんまりと固まって記憶されないように、また、ダイナミックストレッチの効果で筋をほぐす意味もあるからです。
筋肉は縮むものなのですから、放っておくと縮んで硬くなります。
クールダウンのストレッチが重要なのはそういうことでもあるわけです。(クールダウンのストレッチについてはまたの機会に詳しく)
JMC体操はただの準備体操のストレッチにあらず。
再び言いますが、準備体操・ウォームアップに留まらず、ランニングの動き・フォームをよくするための身体作りでもあるわけです。
従って、柔軟性はもとより、ランニングに必要なバランス感覚や筋バランス、筋力、姿勢の保持なども含め
JMC体操をしっかり行うメリットは計り知れません!!
↓JMC体操の一連の流れのシートがダウンロードできます。
次回は、このJMC体操が、専門的ウォームアップ、ランニングドリルへ展開していくことをお伝えします。
どうぞお楽しみに