Japanマラソンクラブ—初心者・ビギナーのランニング教室・マラソン教室

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【コラム】暑い夏を乗り切る!身体を冷やす3つのタイミングと身体を適切に冷やす方法をマスターしよう!

こんにちは☺

Japanマラソンクラブスタッフ・管理栄養士の深野です。

昨日は沖縄・奄美と九州北部~東海の各地で梅雨入りの発表がありました☔
関東はまだ梅雨入りの発表はありませんが(2023.5.30現在)
台風の影響もあってか、今週の天気は雨や曇りの日が並んでいます。

気温のほうは…というと、
東京では最高気温が25℃以上、という日も多くなってきました。
走っていても『かなり暑くなってきたな…』と体感します。
毎年暑さが厳しくなる夏…
運動習慣がようやくついてきたのに、夏の暑さでめげてしまって走れなくなる…という方や、
秋や冬のマラソン大会に向けて一番練習しないといけない時期なのに思うように練習できなくて…という方も多いのではないでしょうか??

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暑熱環境下では
持久性の運動パフォーマンスは低下する
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実際に走っていて体感したことのある方も多いと思いますが、
暑熱環境下では持久性のパフォーマンスが低下することがわかっています。

コラムでも紹介してきましたが、
ランニングなどの運動を行う前には
ウォーミングアップ行って、
血のめぐりをよくする、呼吸数や心拍数、筋肉の温度を高めて
運動の準備をする、というお話をしてきました。

適度な体温の上昇は、ランニングをはじめ
その後の運動のパフォーマンスを高めますが、
その上昇が“過度”になると、パフォーマンスを低下させてしまうのです💦💦

特に深部体温の過度な上昇は、
ランニングなどの持久性の運動パフォーマンスの低下と深いかかわりがあり、
疲れを感じるだけでなく、熱中症を引き起こすなど体を危険な状態にさらしてしまう場合もあります。

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暑い季節のランニングでは
【身体を適切に冷やす】ことが大事
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一般的には、“冷え”はよくない、“冷え”は体の大敵
といったイメージをお持ちの方が多いと思います。
体の冷えが気になる方は抵抗がある方もいらっしゃるかもしれません。
もちろん、消化管などの内臓は体温が37度前後で十分な機能を発揮するようにできているので、
冷たい飲み物ばかりとることで内臓に負担をかけてしまったり、
胃や腸が冷やされて本来の機能を妨げられてしまう、ということもありますが、

夏のような暑い季節に屋外でランニングを行う場合は、
適切に身体を冷やして、過度な体温の上昇を防ぐことが大切です。

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身体を冷やす3つのタイミング
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夏のような暑い季節(暑熱環境下)において、
体を適切に冷却するために身体を冷やす3つのタイミングがあります。

①運動前(pre-cooling)
②運動中/運動間(perーcooling)
③運動後(post-cooling)


3つの身体を冷やすタイミングでは、
それぞれに目的・意味があります!!

①運動前(pre-cooling:プレクーリング)
✓運動前に深部体温をあらかじめ少し下げておく
※筋肉の温度が下がらないように注意

②運動中(per-cooling:パークーリング)
✓深部体温が過度に上昇するのを防ぐ
✓脱水を防ぐ・回復させる
✓水分やエネルギーの補給
✓疲労感や温熱感覚をおさえる
※筋肉の温度が下がらないように注意

③運動後(post-cooling:ポストクーリング)
✓余分な代謝をおさえて元の状態の体温に戻す
✓筋肉の損傷や炎症を抑える
✓水分・栄養の補給

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身体を冷やすには、内から×外からのダブル作戦で!
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身体を冷やす方法には大きく2種類。
・身体の内側から冷やす方法
・身体の外側から冷やす方法
があります。


★身体の内側から冷やす方法
アイススラリー
シャーベット状の飲み物で効果的に身体を冷やすことができる
※氷が水にとけるときに体内の熱を多く吸収することができるので、
冷たい飲み物の摂取よりも高い冷却効果があるとされています。


大塚製薬さんのアイススラリー
昨年の夏、実際に使ってみて効果を実感できました^^

他に、大正製薬さんのアイススラリーも購入しやすいかと思います。


水分補給

熱中症の予防として、
水分補給の飲み物の温度は5~15℃
※コンビニの冷蔵庫から取り出した飲み物の温度…8℃前後
※自動販売機の飲み物の温度(コールド)…5℃前後


アイススラリーには高い冷却効果があるものの、体質や体調によってお腹が冷えてしまったり、
運動前にとることでお手洗いに行きたくなってしまう、といった報告もあります。
ご自身で実際に試してみて、アイススラリーと水分補給を上手に組み合わせて
飲む量やタイミングなどを見極めていく必要はありそうです。



★身体を外側から冷やす方法
・アイスベスト/クーリングベスト
アイスベストは冷却材がポケットに入ったベストのこと。
着用して身体を外側から冷やすことで
深部体温や首の後ろ、背中などの皮膚温を下げることができるものです。
※ただし、トレーニングの内容などによっては重さを感じたり、
徐々に冷却剤がとけてしまうと冷却効果が維持できないので、
冷却効果を維持するためには、冷却剤交換する必要があります。

・アイスパック


・アイスタオル
よく冷やしたタオルで頭や首元を冷やす

・手のひら冷却
バケツなどに氷水などを入れておき、
そこに手の平や腕を入れることで体を冷やす

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※トレーニングの内容にもよりますが…
ランニングバッグに保冷剤や凍らせた水などを差し込んでおいて
アイスベストのようにしたり…


街中を走るようなLSDやジョギングなら、
途中にコンビニに立ち寄ったり、自動販売機に立ち寄って、
冷えた飲み物を購入して体を内側から冷やすようにする、

周回できるコースなら、
休憩のタイミングで
保冷バッグに氷や保冷剤、濡れたタオルを準備しておいて、
飲み物の温度をキープしておく、
また同時に氷や保冷剤、冷えたタオルで頭や首元を冷やす、なども一つの方法です。

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3つのタイミングで身体を適切に冷やす!
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①運動前(pre-cooling)
《内側から冷やす》
✓アイススラリーの摂取
✓水分補給(5~15℃)


《外側から冷やす》
✓風やミスト
✓手の平冷却

✓クールベストやそれに準ずるものの活用 など


②運動中/運動間(perーcooling)

《内側から冷やす》
✓アイススラリーの摂取
✓水分補給(5~15℃)


《外側から冷やす》
✓風やミスト
✓アイスタオル

✓アイスパック
✓手の平冷却
✓クールベストやそれに準ずるものの活用 など


③運動後(post-cooling)
《内側から冷やす》
✓アイススラリーの摂取
✓水分補給(5~15℃)


《外側から冷やす》
✓クールベストやそれに準ずるものの活用
✓アイスパック
✓アイスバス
✓温ー冷交代浴 など


今回は、暑い季節のランニング時に、
身体を適切に冷やす方法をご紹介しました!


もちろん、
体調と相談して、暑い日には無理をしない、という判断も大事。
(外での練習は休みにする、または当初の予定よりも時間や距離を短くする、強度を落とす等)
また、炎天下を避けて、日陰の多いコースで走る、
早朝や、夕方以降に走るようにする、といった工夫も夏のランニングを乗り切る工夫の一つです^^

ただ、身体を適切に冷やす方法を知っておくことで、
より安全に夏のランニングを楽しめるかと思いますので、
是非参考にしてみてください^^


次回は、暑い季節の水分補給のコツについてご紹介していきたいと思います🙌



《参考文献》
・スポーツ活動中の熱中症予防ガイドブック(JSPO)
・競技者のための暑熱対策ガイドブック
・競技者のための暑熱対策ガイドブック実践編



(更新日;2023年5月30日(火))


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