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【コラム】走るための体を作る!よい眠りが疲労の回復を早める!走りのパフォーマンスを高める!

こんにちは☺

Japanマラソンクラブスタッフ・管理栄養士の深野です。

今回は、ランナーと睡眠の関係について。
“よい眠りが走りのパフォーマンスを高める”をテーマにお話ししていきます!

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「寝る子は育つ」は言葉の通り!
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そういえば小さい頃、
「早く寝なさい!」「寝ないと大きくなれないよ!」と言われて育ちました。

大人になった今、こういったランニングや食事・栄養に関わる仕事について、
体のことを調べたり発信するようになって
改めて「寝る子は育つ」について考えてみると、
まさに言葉の通りで、的を得ていることがわかって、
改めて昔の人はすごいな…と感心したものです!!

睡眠中は『成長ホルモン』が1日の中でも最も分泌される時間帯。
『成長ホルモン』は…
こどもの場合は、骨や筋肉の発達、代謝機能などにも関わり、
大人になってくると、細胞の修復や疲労回復、といった役割をになっています。

「寝る子は育つ」というのはまさにこのこと^^
大人の場合は体のメンテナンスを行っている、と言えますね!!

また睡眠には、体のメンテンナンスだけでなく
脳や体の休息はもちろん
脳への影響(記憶力の強化、脳の老廃物の除去)、
また疲労回復、免疫機能の強化、ホルモンバランスの調整といった
重要な役割があることがわかっています。

ランナーをはじめ、スポーツをする人にとっても、
パフォーマンスの維持や向上に重要な役割を果たすこと、
また、睡眠の質や、睡眠時間の量が不足することで
パフォーマンスの低下だけでなく、
ケガや病気のリスクを高める原因にもなる、と言われています。


今でこそ、さまざまな場所で“睡眠”の重要性を耳にする機会が増えましたが、
「走る」こと・「走る」練習には一生懸命取り組んでいても、
仕事や家事・育児など忙しい毎日の中で、
【睡眠】がおろそかになってしまっている、、、ということ、意外とありませんか?

起きてからなんだかやる気がでないとか、
疲れが抜けない、ケガをしやすい、
走りが重たい感じがする・・・、なんだかいまいちの体調・・・といった原因のひとつに
もしかしたら【睡眠】がかかわっている可能性もあるかもしれません!!


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睡眠は“深い”と“浅い”の繰り返し
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最近は、時計やスマホなどでも睡眠時間や睡眠の質をはかれるようなものが増えていますよね。
私も、Garminを走るときだけでなく、眠るときも装着して
睡眠時間や、睡眠の質をはかって、起きたときに確認するのを習慣にしています。

↓こんな感じで、どんな睡眠だったか、視覚的にわかるようになっています。
睡眠スコアで、その日の睡眠が何点だったか?も表示されて面白いです^^



とはいっても、どんな睡眠が理想なのかしら?
というのは聞いたことがあるようで、いまいちよくわからない…という方もいらっしゃるのでは??

睡眠には、
●ノンレム睡眠:脳も体も眠っている深い眠り
●レム睡眠:脳は起きているが体は眠っている浅い眠り
があって、
ノンレム睡眠とレム睡眠を4~5回繰り返しています。

眠りについた直後に最も深いノンレム睡眠が訪れて、
逆に明け方に近づくと眠りは浅くなって、持続時間も短くなっていきます。
明け方にかけて、体も起きる準備が整っていくと、自然に起きられる、
という仕組みになっています。




どの睡眠にも意味がありますが、
眠りについて一番最初に訪れるノンレム睡眠は
睡眠の“ゴールデンタイム”とも呼ばれる時間帯。


先ほどお話した、細胞の修復や疲労回復に関わる
『成長ホルモン』もこの時間帯に7~8割分泌されます。

また、この成長ホルモンは睡眠に依存して分泌されるので、
例えば・・・
✓睡眠の時間帯がずれる(平日と休日など)
✓睡眠直前までスマホやPCなどの強い光を浴びている
✓睡眠直前までハードなトレーニングを行っている
✓その日の練習量がハードでかなり体が疲弊している
✓夜遅い時間帯まで飲食や飲酒をしている
・・・などで、最初に訪れるノンレム睡眠で深い睡眠がとれない、途中で目が覚めてしまう、等
よい睡眠がとれていないと、
その分泌量は低下し、
疲労の回復や体の修復にも影響がでてきます。

眠りについてから最初のノンレム睡眠で“深い眠りにつく”ことや、
ノンレム睡眠やレム睡眠を繰り返しながら、途中で覚醒することなく、継続して眠る・・・
といった、“質の高い睡眠をとっていく”ことは、
疲労の回復・体の回復につながっていくのです!


ちなみに…
Garminの睡眠データをみてみると…こちらはスコアがよかった日。

※Garminの表示だと…
濃い青…深い眠り
薄い水色…浅い眠り
紫色…レム睡眠
ピンク…覚醒


こちらは、前日に久しぶりに結構な量のお酒を飲んだ日^^;


もちろん睡眠は、個人差はもちろん
個人の中でもその日のよって差はありますが、
本来深い眠りの時間帯に覚醒が多い…という飲んだ日の睡眠^^;
特に練習を頑張った日、素早く回復したい日は、
適度な飲酒にとどめておく、または飲まないという選択が賢明、、
ということが、こちらのデータからもわかるかと思います。

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理想の睡眠時間は??
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アスリートの運動パフォーマンスと睡眠の関係を調べた研究からは、
8.5~9時間程度の睡眠が必要なのではないか、とするものもあります。

とはいっても、仕事をはじめ毎日の生活があるなかで
8時間、9時間…と睡眠時間をとるのは至難の業…ともいえるかもしれません^^;

一般的には6~8時間くらいが標準的な睡眠時間。
季節によって(日が長ければ短く、日が短ければ長く)変化を示すもの、とされています。

●時間は寝るべし、という明確な定義はないものの、
日中に眠気がない、ということを一つの目安に、
6~8時間ほどの時間を確保できるように整えていくのがよさそうです。

また、もしまとまった睡眠時間が確保できず、日中に眠気を感じるようなら
15~30分程度のお昼寝タイムをとるのも有効、とされています。

忙しい毎日の中で、ランニングをしていると、
どうしても睡眠時間を削って、走る時間を捻出しないと時間がない・・・
という方もいらっしゃるかもしれませんが、

体の回復、疲労回復、コンディションを整える、走りのパフォーマンスを引き出すためにも、
『睡眠時間を確保する』ことはとても大事なこと。

睡眠時間の量や、日中に眠気がないか?なども振り返ってみて、
もし不足を感じているようなら、
睡眠時間を確保する、よい睡眠をとるように心がけていくことは、
長くランニングを続けていくうえでも大切なことだと思います。





今回は、ランニングと睡眠についてお話しました!
睡眠不足は太りやすさなどにも関係しているので、
ダイエットや体脂肪を減らしたい!という目的でランニングをしている方も
是非意識してほしいところです。

また、暑い毎日が続いていますが、
睡眠時間や、質の高い睡眠をしっかりとり、体調を整えてランニングに臨むことも
熱中症の対策のひとつです。

ランナーなので、走ることはもちろん、なのですが、
走るために体調を整える、走ったら体を回復させる、
そのためにも、十分な睡眠、質のよい睡眠をとる習慣をつけていきましょう!







《参考文献》
・杉田正明/片野秀樹 編著者  疲労を防ぐ!健康指導に活かす 基礎休養学(メディカ出版)
・アスリートと睡眠 臨床スポーツ医学 vol26(2019.7) (文光堂)
・西野精治著 スタンフォード式 最高の睡眠(サンマーク出版)
・西野精治著 眠れなくなるほど面白い 睡眠の話(日本文芸社)






(更新日;2023年7月31日(月))


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