【コラム】ランナーのための食事×栄養講座 ”腸”のコンディションを整える!(3)
こんにちは☺
JMCスタッフ・管理栄養士の深野です。
こちらのコラムでは、ランナーに役立つ情報を配信しています。
今回お届けするのは…ランナーのための食事×栄養講座
”腸”のコンディションを整える!!第2弾です^^
これまで、ランナーにとって重要な食事のとりかたや
基本の栄養素についてお話してきましたが、
今回からはその食べたものを消化・吸収していく【腸】のお話。
前回のコラムでは、
長時間/ハードにトレーニングをしているランナーは
長時間にわたって、また強度の高い【ランニング】を行うことで、
その運動自体が腸内環境のバランスを崩す原因となりやすい、というお話をしました。
腸内環境のバランスが崩れると
✓免疫力の低下(風邪をひいたり体調を崩しやすい)
✓気持ちの落ち込み
✓便秘や下痢などの排便に関する不調
✓疲れやすい・疲れがとれにくい/倦怠感 など
からだの不調や、こころの面にも影響がある場合もあります。
ランナーだからこそ、
より腸のコンディションを整える、という意識をもつことが大事なんです!!
(前回のお話はコチラ)
では、腸のコンディションを整えるために
ランナーができることってなんでしょうか??
腸のコンディションを整える生活習慣とは?
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前回は【腸】のコンディションを整えるための食事のとり方についてのお話でしたが、
今回は“生活習慣”についてのお話!
【腸】のコンディションを整えるには、
食生活や、食事の内容だけでなく
“生活習慣”も非常に重要なんです!!
腸の働きには、交感神経や副交感神経といった「自律神経」が大きくかかわっています。
腸が正常に本来の機能を発揮できるようにするためには、
“自律神経の働きを整える”生活習慣が、とっても重要なんです。
★睡眠時間を大切に!
睡眠は、からだや脳の休息、筋肉の回復や修復だけでなく、
自律神経の働きを整えて腸が本来の機能を発揮できるように働くためにも重要です。
人によっても異なることや、個人でも季節によって異なったり、年齢によって変化したり
置かれている環境によっても必要な時間は異なるといわれていますが、
睡眠時間の目安は約7時間(6~8時間)。
(日中に眠気を催さないこともひとつの目安、とされています)
ランニングが楽しくなってきたり、
マラソン大会に出る!目標を達成する!など頑張って練習に取り組まれている方は
【睡眠時間】を削ってしまいがちですが💦
睡眠は自律神経のリズムを整えるのはもちろん、
体の回復や修復にも重要な時間。睡眠時間を確保できるスケジュールを組みたいところ!!
また睡眠時間の【量】だけではなく、その質も重要に。
睡眠の質を高めるためのポイントも、紹介します^^
1)起床後は朝日を浴びて体内時計をリセットする
起床後は、朝日を浴びて光の刺激で体内時計をリセット。
(もちろん朝食をとることも忘れずに!)
※光の刺激を受けてから、15時間後に自然な眠りを促す「メラトニン」が分泌され、
スムーズに眠りにつきやすい状態をつくることができます。
眠りのためには、朝起床後に「朝日を浴びる」ことがとっても大事!
起きたら窓をあけて光を浴びることはもちろん!
朝のウォーキングや、朝ランも体のリズムを整える、という点からもおすすめです^^
2)夜のスマホ・PCなどの強い光や、脳への強い刺激は×
夜は体が「眠りのモード」に切り替わっている状態。
にもかかわらず、スマホやPC画面など、ブルーライトによる強い光の刺激を受けると、
日中の活動モードのままになってしまい、スムーズに眠りにつけなくなってしまいます。
また、光の刺激の他にも、
動画をみたり、ゲームをしたり、また仕事のことを考えたり、悩みごとをしたり…
と脳への刺激も眠りを妨げる原因に。
睡眠前の1~2時間前は、できるだけデジタルOFFにして、からだをリラックスさせることが大事です。
(リラックスできるようなストレッチもおススメです^^)
3)眠る直前の飲食はできるだけ避けるように!!
眠る直前に食事をすると、睡眠中にも腸が働かなくてはならず
質のよい睡眠がとれないばかりか、腸にも大きな負担がかかってしまいます。
できれば睡眠の3時間前くらいには、夕食を済ませておきたいところ。
仕事などでどうしても夜遅くなってしまう場合は、
夕食を分割して、補食としておにぎりを食べて、夜遅い時間に食べる食事は
具沢山の味噌汁やスープ、鍋など消化のよいものをチョイスするなど工夫してみてください^^
★ランニングやトレーニングの時間帯にも気を付けて!
仕事に家事、また育児をしながらのランニング。
どうしても忙しいなか行っているかと思います。
理想通りにはなかなかいかない…という方も多いかと思うのですが、
ご自身ができることから始めてみてください^^
1)運動を行う時間帯もできれば同じにするとリズムが整いやすい^^
前回、1日3回の食事をとる時間帯は、できるだけ一定に。
というお話をしましたが、
運動を行う時間帯も、1日の中で同じような時間帯に行うと
体のリズム(自律神経のリズム)が整いやすくなります。
2)睡眠前のハードな運動には要注意
私たちの体は、朝起きて活動モードに切り替わり、
夜暗くなると睡眠モードに切り替わる、というようなリズムを刻んで1日を過ごします。
自然な体のリズムに合わせて生活できれば、
自律神経のリズムも整い、腸はもちろん、体が本来持っている機能を発揮しやすいのですが…
…アクティブに過ごすべき時間帯に、活動していない(仕事で座りっぱなし…等)
…リラックスして休むべき時間帯に活動している
(夜遅い時間までスマホをみている、深夜まで仕事をしている、夜遅い時間帯まで飲んだり食べたりしている…等)
という本来のリズムとは違う生活パターンを送ってしまうことが多いために、
リズムが乱れて…というケースが結構多かったりします。
運動も同じことが言えて、
(特に忙しく過ごしている方はどうしても難しい…という方も多いかと思うのですが)
睡眠時間に近い時間帯で、ハードなトレーニングを行うと、
睡眠の質を低下させてしまったり、なかなかスムーズに眠りにつきづらくなる、とも言われています。
ハードめのトレーニングを行うなら、眠る時間の2~3時間前には終了するようにスケジュールを組んでみたり、
どうしても夜遅くなってしまう場合、
また夜運動した後に、眠りづらさを感じる場合は
少し強度を下げて行う、練習の時間を短く・コンパクトに収めるようにするのもよいかと思います。
(ハードな練習や長時間に渡るトレーニングは、夜遅くではなく休日の日中に行うようにする等。)
どうしても夜しか時間がとれない方は、
練習の後は、よりからだをリラックスモードに切り替えるために
リラックスできるようなストレッチを行う、お風呂に入ってリラックスする、…など、ひと工夫が必要かもしれません。
どうしても、忙しい毎日のなかで走ろう!と思うと
ランニングをすることばかりに目が向きがちですが、
特に、マラソン大会に向けて…等、トレーニングとしてランニングを行っている方は
実はそのランニングが、体へのよい影響だけではなく、
反対に体の不調の原因になってしまう場合もあります。
ランニングを楽しんだり、長く続けていくためにも、
生活習慣を整えたり、食事の習慣・食事のバランスを整えていくこともランナーとしては大切なこと。
もちろん、理想と現実は違ったり、
忙しすぎて思うようにいかないこともあるかと思いますが、
ご自身ができる範囲で、取り組みやすいところから、
是非実践してみて下さい☺
・江田証著 新しい腸の教科書(池田書店)
・ケースで学ぶ スポーツ栄養学(みらい)
日中のアクティブモードから、
リラックスモードに切り替えるのにおすすめのストレッチ
こちらもおススメです^^
★お風呂の後や睡眠前におすすめのリラックスストレッチ
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Japanマラソンクラブ
(更新日;2023年2月7日(火))
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