【コラム】持久力を高めたいなら!! ランナーならおさえておきたい! 走る際の糖質補給のポイント!
こんにちは☺
Japanマラソンクラブスタッフ・管理栄養士の深野です。
前回は、
ランナーならおさえておきたい!【糖質】のとり方② 糖質をからだにしっかり蓄えるためのポイントとは?
の中で、【糖質】の貯蔵量アップのためにできることとは?
というお話をしました!
今回は、ランニングを行う際の
糖質補給のポイントをみていきたいと思います!
━━━━━━━━━━━
スタート地点に立つときに【フル充電】状態を目指す!!
━━━━━━━━━━━
外出先でスマホの充電が切れそうになって焦った経験…ありませんか?
私はよくあります(;^_^A💦
なので、外出前はできるだけ充電を100%にして出かけるようにするのと
長時間の外出で充電切れが心配なときは
充電器もセットで持ち歩くようにしています。
実はこれ。
私たちがランニングをするときに目指すべき体にも同じことが言えます!!
練習のときも、大会のときも
ランニングのスタート地点に立つときに目指すのは、
【充電満タン100%】の状態^^
栄養素が体全体にいきわたっている状態。
ここを目指すようにするのが、
ランニングをはじめとする運動時の食事や栄養補給のポイントです。
━━━━━━━━━━━
【フル充電】の状態ってどんなとき??
━━━━━━━━━━━
食事をすると、食べたものは消化・吸収されます。
普段食べている食事が消化・吸収されるのは時間がかかります。
もちろん、どんな食事の内容をとったのか?
その後どれくらいの量のトレーニングを行うのか??等によっても異なりますが、
食後2~3時間後が運動に適した【フル充電】の状態、といえます。
食事をとってから2~3時間後に走りだせる場合は、
通常の食事をとって、糖質補給をすればOK。
通常の食事…とは、
□主食(ごはん、パン、麺など)
□主菜(肉、魚、たまご、大豆・大豆食品など)
□副菜/味噌汁
といった定食形式の食事のこと!
特に糖質を多く含む主食を抜かないこと!
主食だけではなかなか量が食べられないときは、
春雨(春雨スープや春雨サラダなど)や、
いもを使ったおかず(味噌汁や煮物、サラダなど)
果物(バナナなど)を上手に組み合わせても👌
また、糖質をエネルギーに変えるときに必須となる
ビタミンB1とセットでとるこでエネルギー代謝を促すことができます^^
ビタミンB1は豚肉や魚(鮭、さば、ぶりなど)、大豆・大豆食品などに多く含まれています。
さらに、ビタミンB1はにんにくや玉ねぎ、ネギなどに含まれる“アリシン”と摂取してとることで
長い時間からだにとどめておくことができます。
例えば、豚の生姜焼き(豚肉×玉ねぎ)や、豚汁(豚肉×長ネギ)などの組み合わせも
おススメです!
━━━━━━━━━━━
食事をとってから走りだすまでの時間を逆算して補給する!
━━━━━━━━━━━
食事をとってから、2~3時間後にスタートするのが
いわゆる【フル充電】の状態で理想の状態!…
ですが、
食事をとってから7時間以上空いている場合
…例えば、12時に昼食をとり、19時にナイトランを行う場合等。
また、運動前に極度に空腹感を感じている場合等は、
エネルギー源となる糖質を補給するのがおすすめです。
★1時間程度時間のあるときは
その日の運動量にもよりますが、
100~200kcalほどを目安に(おにぎりなら1個、バナナなら1本程度)
糖質を多く含むもの×消化のよいもの
を補給するようにします!
★30分程度しか時間のないときは
30分程度しか時間のない場合は、消化・吸収の素早い
エネルギーゼリーやジェル、スポーツドリンクなど
液状のものから糖質を補給するのがおすすめです。
また、1時間以上走る時は、
走る前の糖質補給だけでなく
走っているときにも補給が必要になる場合もあります。
(ポータブル充電器で充電していくイメージ^^ゞ)
走っているときの補給については、次回お話していきます!
━━━━━━━━━━━
空腹状態で走らないほうがよいの??
━━━━━━━━━━━
さて、少し話題はそれますが、
空腹状態で走ると??
というところにも触れておきたいと思います。
もしかしたら、
“起床後すぐ、朝食前の運動は脂肪を燃やす!”
といった話を聞いたことのある方もいらっしゃるかもしれません。
これはもちろん間違いではありません^^
起床後すぐの体の状態は、夕食からかなり時間もたっており、
糖質が枯渇しているような状態となっていますが、
糖を利用できないので、脂肪燃焼が促される、というわけなのです。
(実際に、脂肪燃焼の力を高めるために、糖質が枯渇した状態でトレーニングを行う方法もあります。)
起床後に限らず、空腹状態での運動は脂肪を燃やす、というのはその通り。
なので、特にダイエット中の方等は、取り入れている方も多いかもしれません。
ただ、長時間の空腹で行う運動は、
心不全のリスクを増大させる可能性がある、等のリスクも伴う、とされています。
また、からだの中の糖質が不足している状態でトレーニングを行うと、
(起床後すぐはもちろん、前の食事の時間からかなり時間があいているとき/食事からとる糖質量が極端に少ないとき等)
エネルギー不足の状態でトレーニングを行うことになるので、
練習の質が低下したり、
特に強度の高いトレーニングや、長時間におよぶトレーニングを行うことも難しくなります。
また、体に蓄えている糖質の量が少ない状態でのトレーニングは
エネルギー不足を補うために、筋肉の分解がすすみやすくなりますので、
体づくり、という点からはマイナスの要素に。
メリットだけでなく、デメリットなども含めて総合的にみたときに
自分の目標や目的にあった方法なのか?と判断していくのがよいかと思います。
特に30代後半を過ぎているランナーの方で、
さらにフルマラソン等のマラソン大会に向けてトレーニングとしてランニングに取り組まれている方は
ランナーとしてはもちろん。
これから年齢とともに失われやすい筋肉を維持しながら
トレーニングを積みかさねていくのがよいのではないかな、と私自身は考えます。
さて!
今回は、ランニングを行う際(特に走る前)
の糖質補給についてのお話でした^^
次回は走っているときに行う補給について、お話していきたいと思います!
お楽しみに!!
《参考文献》
・鈴木志保子著 理論と実践 スポーツ栄養学(日本文芸社)
・上西一弘著 女子栄養大学のスポーツ栄養教室(女子栄養大学出版部)
・寺田新著 スポーツ栄養学(東京大学出版部)
・石川三知著 スポーツ選手のための食事400レシピ(Gakken)
・下村吉治著 スポーツと健康の栄養学(NAP Limited)
(更新日;2023年9月5日(火))
\\LINEの登録はコチラ//
\\メールマガジンの登録はこちら//
\\SNSのフォローもよろしくお願いします//
\\JMCの公式YouTube//